感染
Jホラーシアター・・・ですか?よく知らないのですが、6人の監督がそれぞれホラー映画を撮影して、順次公開していく企画だそうです。
そしてその第1弾が落合正幸監督による『感染』。ちなみに、同時上映は第2弾となる鶴田法男監督による『予言』です。『リング』と『らせん』が同時上映で大ヒットして以来、ホラー映画は2本立てという流れがちょっとだけ流行りましたが、今回もその流れを汲んでいるのでしょうかね。
さて、この映画、病院での一晩の出来事を描いています。
医療ミスにより患者を死なせてしまった事から全てが始まり、必ず死に到る未知のウィルスとの戦い・・・って、う〜ん。題材は必ずしもホラーでは無いのでは?と思いました。病原菌との戦いならば、サスペンスとして観せるのも有りだった気がします。まぁ、監督はJホラーシアターとしてこの題材を扱ったわけですから、どうしてもホラーになってしまうということで。
しかし本当にホラーらしいホラー映画でしたね。
出るぞ出るぞ出るぞ・・・と音楽が盛り上がって行って、結局何も出なかったり、音の無い場面で次の瞬間にドカーンと大音量と共に普通の人が出てきたり、なんだか妙にグロい物をグロい音と共に観せられたり。これがホラーであるのですな。ホラー映画を観ると非常に疲弊しますが、この映画も申し分なく疲弊させていただき、しっかりとホラー映画を観た充実感は充分に味わえました。
登場人物が多くて、物語が後半からどんどん混沌としてきます。もう何がおきていて、何が現実で何が夢なのか、頭の中での整理が追い付かなくなります。この作りは非常に良かったですよ。2度目はまた違った楽しみ方が出来るんだと思いますよ。もう観たくないけど。
しかしこういう映画で佐野史郎が怪演していると妙に安心するのは何故だろう。
あ、冒頭の注射を失敗するシーンで、本物の幽霊が映り込んでいると言われていますが、あんなにくっきり人間の顔が見えると、故意に入れたとしか思えないのですけど、いかがでしょう?
2004年10月2日鑑賞